安らぎの音楽
今日は、父親の付き添いで病院へ行きました。
「処置室」を指定されて行ったところ、奥にカーテンで仕切られたベッドがあり、男性の足がピクピク動いているのが見えました。救急隊員が立ちつくし、看護師が慌しく出入りしています。
どう見ても、ただならぬ雰囲気。
「先生もう1回、除細動機、貸して下さい」
という声が聞こえて
しばらくして 「○時○分です」
すすり泣く女性の声・・・
やはり、そうでした。 ・・・ 重いですね。
足が動いていたのは、電気ショックによるものだったのでしょう。
私は、親戚でも知り合いでも、誰かの訃報を聞いた夜は、寝る前に必ずといっていいほど、フォーレのレクイエムを聴きます。
わざとそうするというより、自然に手が伸びるといったほうが近いです。
俗に「3大レクイエム」と言われるうち、ヴェルディのは聴いたことがありませんが、モーツァルトのは悲しすぎて、寝る前に落ち着いた気分になれません。
その点フォーレの音楽は、死の悲しさよりも、静謐、安らぎ、安息という感じを受けます。
嫌なことが続いて、厭世的な気分になった時も、寝ながらこれを聞きます。iPodが第4曲の「Pie Jesu(ピエ・イエズ)」を演奏する頃には、寝てしまいます。
結婚して間もない頃、妻にこう言ったことがありました。
「俺が死んだら、このフォーレのレクイエムをかけてくれ・・・」
妻は悲しそうな顔をして「うん」と言いましたが、さて今同じことを言ったら・・・
想像するにとどめておきましょう(爆)。
ともあれ
・心が安らぐ音楽を聴きたい
・悲しくてどうにもならないときに聴く音楽は何?
・静かな気持ちになりたい
という時、フォーレのレクイエムを聴いてはいかがでしょうか。これほどに美しく、そして静かな気持ちになれる音楽は、他にありません。
これはそういう音楽です。
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コメント
こんばんは。
SevenFiftyです。
わたしが死んだ時にはサミュエル・バーバー作曲の「弦楽のためのアダージョ Op.11」を奏でてもらいたいのですが残念ながらそれを依頼する環境にありません。
無縁社会の一端を垣間見た気がいたします。
投稿: SevenFifty | 2010年11月19日 (金) 21時00分
SevenFiftyさん、この記事への初コメ、ありがとうございます。
>サミュエル・バーバー作曲の「弦楽のためのアダージョ Op.11」
むむ、タイトルは聞いたことありますが、メロディーが脳裏に浮かびません。
>無縁社会
今後は、家族がいても無縁社会が拡大するのではないかと思っています。
投稿: いちご | 2010年11月20日 (土) 12時33分