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2012年11月 3日 (土)

GS750のカタログ

これも、30年以上前の古いカタログである。やはり、紅顔の原付小僧の頃にもらったものだ。

私がバイクに興味を持った頃のナナハンは、4メーカーそれぞれ、CB750K7&FⅡ、Z750four、GX750、そしてこのGS750である。
別にGSに乗りたいと思ったわけではない。免許がないから、憧れの世界に過ぎなかったが、ナナハンのカタログは、どれも欲しかった。

 

調べてみると、GSの発売は1976年とあるから、36年前になる。当時のSUZUKIは2ストメーカーで、排ガス規制などから4ストへの脱皮を求められ、それがゆえに最初に作った4ストエンジンである。失敗は許されない。結果、過剰品質とも言われた。

カタログ画像は拡大します
Img001

 

改めて見てみる。
奇をてらったわけではない。丸いヘッドライトとウインカー、ティアドロップ型のタンク、4in2の低いマフラー、いいスタイルだと思う。
が、スポークホイール、シングルディスク、キックペダル、タイヤの細さは、時代を感じさせる。 

Img002

 

上の写真をじっと眺めていると、原付小僧の頃、受験勉強の合間にそっとカタログを取り出し、指をくわえて眺めたことを思い出す。(長い車体だなぁ)とか(重そうだなぁ)とか、(こんなのに乗って飛ばしてみたい)とか、小僧はしばし妄想をめぐらせたあと、また机に向かって鉛筆を走らせるのだった・・・。

Img003

既に、ギアポジションランプも装備していた。SUZUKIらしい、まじめなバイク作りが伺える。

 

 

Img004

 

そして、カタログの4ページ目には、透視図がある。
GSの発売前、バイク雑誌に載った透視図を見て、エンジンの耐久性がありそうだと見抜いた男がいた。

それは、「神の手」を持つ、POPこと吉村秀雄氏であった。

 

そしてGSはその期待を裏切らず、POPの手によってハイリフトカムを装着し944ccにボアアップ、125馬力を叩き出した。それを駆るスティーブ・マクラーフィンは、ラグナセカでGS750の初勝利をもたらした。素性のいいエンジンだった・・・・・。

とこの本に書いてある。

Sh3b0151

 

 

その後GSはシャフトドライブのGS750Gとなりツアラーとなり、スポーツモデルはGSXにバトンタッチした。過去の活躍を顧みると    乗ったわけでもないのに    GS750ていいバイクだったなぁ、としみじみ思うのである。

 

 

Img005

 

私はまだまだ、国産の4気筒エンジンが好きなようだ。

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バイク」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。
SevenFiftyです。

GS750Eは借りて1回乗った。(たぶん1回だと思います)
本当に良いバイクでした。
これで4本マフラーならもっと売れていたはずです。
当時は750・4気筒・4本マフラーじゃないとダメでした。
GT750なんか3気筒なのに無理やり4本マフラーです。
シャフトで集合のGXは論外、山芋と揶揄されたFⅡは言わずもがなです。

>スポーツモデルはGSXにバトンタッチした
KATANAが売れてビジネスは成功でしたがレースではGSほどの戦績が無かったですね。
とっとと油冷にバトンタッチです。

>乗ったわけでもないのに
今からでも遅くありません、乗ってくださいな。
ツテ・ツレ・コネをフル動員して借りて乗りましょう。
わたしが若い頃に沢山乗れたのは全部ツテ・ツレ・コネのおかげです。

投稿: SevenFifty | 2012年11月 3日 (土) 01時00分

なんだかこの頃のバイクってなんだか佇まいがあるというか
存在感があると言うか・・・・僕は好きです。

最近の尖りすぎた(とコメントして良いのかな?)バイくよりも
魅力を感じます。

近くのKAWASAKIのお店にFZが中古で入ったそうです。
凄く惹かれます(笑)

投稿: わら | 2012年11月 3日 (土) 20時23分

いちごさんの性格ですね。
こんな古いカタログでも、シワ一つ無く大切にされていたのですね。

私の世代は丁度この一つ前ですね。

物作りがさかんに行われ、ほとんどが職人技で培われた時代

みんなが一所懸命に上を目指していた

現在の日本の礎を作った時代ですね

投稿: かもしか | 2012年11月 3日 (土) 21時42分

SevenFiftyさん、おばんです。
>当時は750・4気筒・4本マフラーじゃないとダメでした。
>GT750なんか3気筒なのに無理やり4本マフラーです。
確かにそうですね。いつもよだれを垂らしたエンピツマフラーという表現も見たことあります。

GXは、今一人気ありませんでしたね。2気筒より振動が少なく4気筒より軽く細いのが、2気筒より重く4気筒より振動が多いと裏目に出た? FⅡは、HONDAの広報部で戦略を誤ったような気も。
FⅡのカタログもあります(笑)。

>KATANAが売れてビジネスは成功でしたがレースではGSほどの戦績が無かったですね。
さすが! 詳しいです。
私としては、もっとGSに頑張ってほしかったです。

>ツテ・ツレ・コネをフル動員して借りて乗りましょう。
今や、皆さん高価なバイクなので、恐くて乗れません(汗)。

投稿: いちご | 2012年11月 4日 (日) 17時32分

かもしかさん、おばんです。
>いちごさんの性格ですね。
いやこれは、単にしまい忘れて10年ぐらい行方不明になっていたものです。
私はいい加減なB型ですから。

>丁度この一つ前ですね。
そうですね。CB750K4、GT750、TX750、750RSのあたりでしょうか。

>みんなが一所懸命に上を目指していた
>現在の日本の礎を作った時代ですね
んん、世の中全てに勢いがありました。未来は今よりよくなると皆思っていましたね。

投稿: いちご | 2012年11月 4日 (日) 17時36分

わらさん、すみません。コメント書いたはずが反映されていませんでした。
FZ、5バルブのジェネシスエンジンでしょうか。革新的でしたね。
この頃のバイクは私も好きなところです。

投稿: いちご | 2012年11月 6日 (火) 22時18分

こんばんは!
あ!ごめんなさい。
CB750FZでした。ちょっとはしょりすぎました。
もう売れちゃったかもしれませんが、とても魅力的なスタイル
でクラクラ来ちゃいました。(笑)

投稿: わら | 2012年11月 7日 (水) 21時22分

わらさん、再びです。
FZ750とCB750FZは、かなり違いますね(笑)。

CBは、当時の人気は凄いものでしたが、今はそれほどでもありません。
OHCのK0からK4のほうが、遥かに人気がありますね。不思議というか、スピリットの違いですかね。

投稿: いちご | 2012年11月 8日 (木) 20時37分

ヨシムラのおいちゃんはホンダCB750で四気筒のチューニングを確立した様ですが、いかんせん、カムチェーン切れには泣いた様です。昔のヨシムラの記事で強化カムチェーンを売っていました。その後カワサキZ1に移りますが耐久性はあるが、コンパクト性に欠けるエンジンであったので、SUZUKIの透視図を見た時に惹かれたのでしょう。1次減速のヘリカルギアはカワサキZのプレーンギアより丈夫です。いろんな話が出てくるSUZUKIのGSのエンジンです。YouTubeでNHKのプロジェクトXのヨシムラがありますが、若き日のウエスクーリーとボールドウィンの写真が最後に出ます。集合菅の接続が1243の爆発順に接続されているのをご覧ください。

投稿: 猫の顔 | 2014年2月10日 (月) 08時20分

>猫の顔さん
毎度です。
カムチェーン切れ、いつかどこかで読んだような・・・。
いつぞや福島で会ったCB750fourのK2ライダーは、「ヨシムラホンダ」のステッカーを貼っていました。
GSの透視図を見て心惹かれたというのも、どこかで読みました。
>プロジェクトX
YOUTUBEで何度か見ました。集合管の接続までは見ていませんね。
でも、この番組のベースとなった富樫ヨーコ著「ポップ吉村の伝説」は、ハードカバーの単行本で持っています。
過去に読んだノンフィクションの中で、1,2を争う面白さでした。

投稿: いちご | 2014年2月10日 (月) 21時18分

このGS750のライダー氏が、我があぶら点検窓のリンク先の「風の中のKAORI」さんの記事のGT750に出てくるライダーですがな。
小柄ですが、実にうまく乗れています。赤ヘルと茶色のブーツが同一です。
さすがはカタログライダーですなあ。

投稿: 猫の顔 | 2018年3月18日 (日) 13時11分

>猫の顔さん
なるほど、納得できました。
背筋もピンと伸びて美しい姿ですな。

投稿: いちご | 2018年3月18日 (日) 22時13分

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