ジョージ・セルの第9
毎年行っていた、12月の「つくばで第九」。
今年も行きたいのですが、事情があって行けません。そこで、先日酔ってポチッとしてしまったCD
が届きました。
これで第九は何枚目でしょう。
が、あの吉田秀和氏がジョージ・セル盤を大変に推薦なさっていることもあり、コンサートへ行く代わりとして買ってみたわけです。
氏の著作「私の好きな曲」では、セルが指揮した第9をこう書いています。
『日本ではあんまり受けないようだが、きいてごらんなさい。ベートーヴェンがこの音楽にこめたすべてのものを、最も忠実正確に、そうして最も高度の音楽性をもって再現しようとして真正面から立ち向かっているのが、この演奏だとわかってくるはずです』
早速、聴いてみました。
私がいつも聴いているのは、1986年のアバド/ウィーン・フィル盤ですが、ぱっと聴いたところでは、セル盤はそれより若干テンポが速く、管楽器の強調が多いかな、という感じです。
でも第4楽章で、第3楽章までを回想するレチタティーヴォあたりは、正攻法の演奏でした。クリーブランド管の弦の音も美しいものです。
ところで、同じアバドでも、このベルリンフィル盤は、あまり聞きません。
人類の宝と言われるフルトヴェングラー盤も、昔、買ってはみましたが、モノラルなのでやはり聴きません。
これが、アバド/ウィーンフィル盤です。このシリーズは、若き日のイタリア人アバドがウィーン・フィルとライブ録音したものです。
第3番英雄も、第7も第8も第9も、19世紀の古い楽譜にイタリアの太陽が燦燦と降り注いで溌剌と甦るよう。ラテン的テイストを与えられたベートーヴェンは、こんなにも明るいのかという感じです。
セル盤は、他にドボ8も購入しました。それはまたあとで書くことにします。
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コメント
こんばんは。
SevenFiftyです。
好きな楽曲は何枚も買っちゃいますね。
指揮者・オケ・録音年月が違うとどうしても欲しくなります。
わたしもバッハの管弦楽組曲とブランデンブルク協奏曲は何枚もあります。
特にマリナーがはじめて録音した管弦楽組曲がエエです。
投稿: SevenFifty | 2012年12月 8日 (土) 23時53分
おはよう御座います。
今回のお題は「第九」ですか
ジョージ・セル 盤は持ってないです。・・・吉田ファンにあるまじき行為ですね。
手持ちは
フルトヴェングラー/バイロイト祝祭
カラヤン/ベルリンフィル
トスカニーニ/NBC
ショルティ/シカゴ
いつのまにか4つになってました。
いちごさん、フルトヴェングラーはジックリ聴いて見てください。
中々 良いですよ。
SevenFiftyさんも素晴らしいですね。
マリーナは手元に一枚も無かったと思う。
投稿: かもしか | 2012年12月 9日 (日) 08時49分
SevenFiftyさん、おばんです。
好きな曲は何枚も買ってしまいますね。
バッハの世界は広すぎて、自分の位置を見失ってしまいそうです。
>特にマリナーがはじめて録音した管弦楽組
確か、映画「アマデウス」の音楽総監督がネヴィル・マリナーでしたね。
我が家のマリナー盤は、モーツァルトの交響曲25,29番と、ロッシーニなどの序曲集があるのみです。
投稿: いちご | 2012年12月 9日 (日) 21時27分
かもしかさん、おばんです。
>ジョージ・セル 盤は持ってないです。・・・吉田ファンにあるまじき行為ですね。
まぁ、私も今になって初めて買いましたが(汗)。
>フルトヴェングラー/バイロイト祝祭
>カラヤン/ベルリンフィル
>トスカニーニ/NBC
>ショルティ/シカゴ
フルヴェンとトスカニーニ盤はモノラルですよね。オーディオマニアでもある私は、どうしても遠のいてしまいます。
カラヤン盤もありますが、貸し出し中です。あとはハイティンク盤があります。
ショルティ盤は、派手そうですね。
投稿: いちご | 2012年12月 9日 (日) 21時31分