吉村昭氏について
7月31日に「戦艦武蔵」を読み終えたわけですが、そのあと今日まで、2冊読んでしまいました。
いえ、暇なのではないのです(笑)。昼休みや寝る前に読んでいるのです。
まずは「破獄」
超人的な体力を持った男(小説では佐久間)が起こした、史上稀にみる脱獄4回という事実に基づく小説です。高さ何メートルもある独居房の壁を這い上がったり、手錠の鎖を手でねじ切ったり、米俵(60kg)を両手で1個ずつ持つという体力も凄いのですが、終盤、その佐久間の心を開かせる鈴江氏との心のかけ引きには、心温まるものがありました。
次に、「隠された証言 ~日航123便墜落事故」
5年ぐらい前に買って、そのままになっていたのですが、8月12日が近づいているので読んでみました。
事故調査委員会が作成した報告書には出鱈目な部分が多く、結局曖昧なままに片付けられました。また事故対応の経緯にも、疑問点が多々あります。
なぜ墜落現場が二転三転したのか、なぜ生存者が現場でヘリに乗せられるまで2時間もかかったのか、事故の原因は本当に圧力隔壁なのか・・・・
特に最後の点について、筆者は多大な疑問をなげかけており、違う仮説を展開しています。
また、8月12日の夜には、アメリカ軍が救助を申し出たのに、日本政府はそれを断っています。あの原発事故と同じですね。結局この国は、歴史から何も学べない
そして今日、本屋に行ったら、こんな本を見つけたので買ってみました。
地震、津波、零式戦闘機・・・歴史上の膨大な資料を元にした氏の著作には、注目すべき点がたくさんあると思います。
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