先日の新聞から

おとといの某新聞に、バイクの記事が出ていた。

バイク乗り　地道に復調　　　　中高年が先導

内容を要約すると

「2013年のバイク販売台数は前年比4％増、『リターン派』が市場の復興を先導し、若い男女にも裾野が広がりつつある。ライダーの平均年齢は50才を超えているが、縮小する市場の中で、メーカーは新たな需要を喚起しようとしている。」

一見、喜ばしいことではある。「この素晴らしき世界へようこそ」と思う。が一方で、反対の感想もある。

それは、一時的なブームでライダーが増え、初歩的な事故が増えなければいいなということだ。最も恐れるのは、1970年代の「ナナハン無用論」のような事態である。

大型バイクの操作を誤まると、ライダーはいとも危険な目に遭う。オリンピックの金メダリストをイメージキャラクターにするのもよいが、しかしバイクをファッションと捉えるような一過性のブームなら、それでバイクが内包する危険性が軽視されることが怖い。

また新聞にはこうある。

「ライダーの平均年齢は上昇、2013年度は52才と、この10年で12才も上がった。販売台数は復調したが、ホンダとヤマハが競争を繰り広げた1982年の1/8の水準に過ぎない」

あと20年もしたら、リターン世代はバイクに乗れなくなる。今のうちに若い世代がバイクに乗らないと、やがてバイク乗りはこの国から絶滅してしまうのではないか、とも感じる。

多くの若い人がバイクに乗り、この文化を引き継いでほしい。でも乗るからには、正しく、安全に乗るべきである。
軽装で乗ったり、道の駅で周りの人が眉をひそめるような空ぶかしは、厳に慎まねばならぬ。誰よりも速く峠をカッ飛ぶより、一日のツーを終えて自宅に無事帰るほうが、はるかに良い

さめざめと、そう思うのだ。