文化・芸術

2016年12月17日 (土)

欲しかった「全集」

ずっと前から欲しいと思っていた、地方の書店でも古書店でも一度も見たことのなかった「吉田秀和全集」、このたび13巻bookまで購入しました。

と言っても、全集は第26巻ぐらいまでありますから、半分に過ぎません。2回に分けて買いましたが、2回目はバラ売りしてくれなかったので、1巻と12巻が重複してしまいましたhappy01。まぁいいでしょ。
初版は確か1975(昭和50)年ですから、白かった函は40年の歳月を経てかなり熟成されています。
 
 
 

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2014年11月30日 (日)

小説「漂流」読後感

まずは、鼻血に関して、何人かの方からメールその他いただきました。この場を借りて御礼申し上げます。

 

さて、吉村昭の小説「漂流」を読み終えました。とてもいい小説でした。

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あらすじは、こんな感じです。

時は江戸時代。米その他の積荷と共に出航した小型の木造船は、不運にも時化に遭って船のかなりの部分を破壊され、絶海の火山島に漂着する。水も湧かない、穀物も育たない、木もろくに生えていない無人島で、主人公の長平は、仲間が次々と倒れたなか、ただ一人生還する。その12年に及ぶ生存の秘密と、想像を絶した生きざまは・・・?

 

この小説のテーマは、2つあると思います。全ての小説にはテーマがあります。それがないのは、単なる作文に過ぎません。 

1つ目は、長平に続いて無人島に漂着した船乗りが嘆く様子を見て、長平が感じた様子にあります。

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2014年4月25日 (金)

「天上の青」読後感

曽野綾子著、「天上の青」を読み終えた。

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天上の青とは、英語で ”heavenly blue”、小説では青いアサガオを指している。小説そのものは昭和史に名を刻んだ大久保清の犯罪をモデルとしているが、それを事実のまま辿ったわけではなく、舞台も含めて全く違っている。
 
では、この小説で作者が言いたかったこととは何か。
それは、『人間とは不可解な存在である』ということだと思う。
 
 
 
全ての小説にはテーマがある。作者はそれを登場人物の言葉を通して世に訴え、主張するのであって、テーマのない小説は、単なる作文に過ぎない。

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2013年11月 6日 (水)

映画「春の雪」

バイクネタがありません。

最近書いたとおり、心酔する小説book三島由紀夫の「春の雪」を再読しています。すると映画movieも見たくなったので、DVDcdを借りてきました。
実はこれ、2005年にDVDが出て間もなくレンタルしたのですが、途中で(つまらん)と放棄し最後まで見ていませんでした。それをまた借りたわけです。

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なるほど、映像も綺麗だし、岸田今日子さんなどはまり役の役者もいて、楽しめました。ただ、Webのあちこちに書かれていますが、ちと残念なのは聡子役の主演女優竹内サンと宇多田の主題歌でしょうか。

私の聡子像は、輝くような美しさと雅な顔立ちの、(若かりし日の)この方かな。

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2013年10月18日 (金)

「永遠の0」感想文 ほか

最近読んだ本bookですが、まずは『永遠の0』。

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かなり売れているのは知っていましたが、読んでいませんでした。そこで、知人からお借りして読んでみました。何故買わなかったかsign02 買うほどの本ではないとおぼろげに感じていたからです。

では感想。
特攻隊員の視点や口から書かれた小説というのは、今まであまりなかったかもしれません。その点ではとても斬新だったと思います。敵艦に突っ込みながらモールス信号を打ち続けるという部分は、私は知りませんでした。が、

 

端的に言って、読む価値はありませんdown。この程度の小説が300万部も売れたなんて、どうにかしています。
WEBでも少数の方は酷評bombしていますが、私はそれに共感します。

この小説のファンheart02は多いですよね。なのにこんなこと書いて、嫌な奴ですね。では、そう感じたのは何故か、詳しく書きましょう。

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2013年9月16日 (月)

3冊の「春の雪」

三島由紀夫著、「春の雪」bookの3冊目を買ってきました(写真の一番右)。

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すでに2冊あるのに何故買ったか。それは、新たな気分で読み直すためです。

 

~ 決して叶わぬ、禁じられた恋の物語 ~

一言で言うと、こんなところでしょうか。19才で初めて読んでから今に至るまで、これを超える小説には未だ出会っていません。否、今後もたぶんないだろうと思います。

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2013年9月15日 (日)

2冊の「零式戦闘機」

吉村昭著、「零式戦闘機」bookを読み終えました。

史実に基づく膨大な資料によって記述された氏の小説bookは、どの作品もまことに読み応えがあります。なんでこんないい作家を知らなかったかbearingと思い、最近は氏の小説ばかり読んでいまして、これで9冊目です。

「戦艦武蔵」と同様、この小説の主人公は、人ではなくモノです。それも戦争にかかわった。

 

一方、20代後半には、柳田邦男著の「零式戦闘機」も読んでいます。それを引っ張り出して、ダイジェストで読んでみました。

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2013年8月 8日 (木)

吉村昭氏について

7月31日に「戦艦武蔵」を読み終えたわけですが、そのあと今日まで、2冊読んでしまいました。

いえ、暇なのではないのです(笑)。昼休みや寝る前に読んでいるのです。

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まずは「破獄」

超人的な体力を持った男(小説では佐久間)が起こした、史上稀にみる脱獄4回という事実に基づく小説です。高さ何メートルもある独居房の壁を這い上がったり、手錠の鎖を手でねじ切ったり、米俵(60kg)を両手で1個ずつ持つという体力も凄いのですが、終盤、その佐久間の心を開かせる鈴江氏との心のかけ引きには、心温まるものがありました。

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2013年7月31日 (水)

「戦艦武蔵」読書感想文

最近、作家吉村昭氏の著作bookに凝っているわけですが、「羆嵐」「高熱隧道」「関東大震災」「三陸海岸大津波」に続いて、「戦艦武蔵」を読み終えました。

最初は、盛り上がりに欠けると感じましたが、中盤から、想像を絶した規模の戦艦建造の苦労、19時間にも及ぶ進水準備、実戦bombに投入されるあたりは迫真の描写で、一気に読んでしまいました。

画像はWebから拝借しました。

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解説に、面白いことが書いてありました。

「吉村昭氏の作品の根底にある人間観、それは人間というものは何をしでかすか分からないということへの暗い好奇心と・・・」

暗い好奇心  好きですねぇheart01、こういう言葉。

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2013年1月 9日 (水)

日経新聞『私の履歴書』

日経新聞に、「私の履歴書」という連載があります。今日ふと見たら、作家の渡辺淳一氏の連載になっていることに気づきました。さっそく、元日までの新聞を探して、初回から読んでみました。

氏の作品は20代から30代にかけてかなり読みましたが、そのきっかけとなったのは、book「阿寒に果つ」です。

二十歳の頃本屋で手にしたら、脇にA君がいて、勧められました。書き出しも、読者を小説に引き込む力があると思います。

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「死に顔の最も美しい死に方はなんであろうか。(略)
生きていた時よりも美しく、華麗に死ぬ方法はただ一つ、あの死に方しかない。あの澄んで冷え冷えとした死。」

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